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むし歯治療

むし歯治療

なぜむし歯になるの?

なぜむし歯になるの?歯の表面に付着した歯垢(プラーク)の中には、ミュータンスレンサ球菌をはじめとする様々なむし歯の原因になる菌が潜んでいます。これらの菌は、食事などに含まれる糖を養分にして酸を作り出し、その酸が歯を溶かすことでむし歯を引き起こします。正しい歯磨きができていない、間食が多く細菌の養分になる糖が口腔内に豊富にある、唾液の分泌が少なく口腔内の洗浄殺菌力が弱い、元々の歯質が酸に弱く溶けやすいなどが原因でむし歯が生じます。

視覚的にわかりやすい説明

歯の健康を守るためには、患者様一人ひとりに分かりやすく丁寧な説明を行い、納得していただいたうえで治療を受けていただくことが、大切だと考えております。歯科治療は専門用語が多いため、どのような治療をするのか、どうしてその治療が必要なのかよく分からずに治療が始まってしまうケースがあります。そのため、口頭での説明だけでなく、レントゲンやCT撮影による検査結果を、モニターで確認していただき、患者様の現在の口腔内の状態や治療計画・治療方法を、分かりやすくご説明いたします。さらに、歯や歯茎の状態・被せ物の隙間などの分かりにくい箇所は、口腔カメラとiPadを用いて、拡大画像をお見せしながら、細かいところまで丁寧にご説明いたします。視覚的にも分かりやすい説明を受けていただくことで、治療のモチベーションアップと、お口の健康を長く守ることにつながります。患者様のお悩みに寄り添い、お口の状態やご要望に合った最適な治療方法をご提案いたします。

痛みの少ないむし歯治療

麻酔注射の前に塗布する表面麻酔

むし歯の治療をする際には、痛みを軽減するために歯茎に麻酔注射を行いますが、何もせずにそのまま麻酔注射をすると痛みが生じてしまいます。治療よりも麻酔注射の痛みが苦手とおっしゃる方は多くいらっしゃいます。当院では、歯茎に麻酔薬を塗布する「表面麻酔」を行ってから麻酔注射をすることで、患者様の痛みや不快感を最小限に抑えた治療を行っております。

安定した注入速度で痛みを軽減する電動麻酔器

安定した注入速度で痛みを軽減する電動麻酔器当院では、電動麻酔器を導入しています。歯茎に麻酔液を注入する速度が一定でないと圧力がかかり、この圧力の変化によって痛みが生じることがあります。手動での麻酔注射では一定速度を保つことが難しく、余計な圧力や刺激がかかってしまいます。電動麻酔器を使用することで、麻酔液を一定の速度でゆっくり注入し、麻酔注射の痛みや不快感を軽減いたします。

なるべく削らないむし歯治療(MI治療)

拡大鏡による精密な治療

当院では、拡大鏡を使った精密な治療を行っています。拡大鏡を使用することによって、肉眼では確認できない細かい部分まで正確に把握し、歯へのダメージを最小限に抑えた適切な処置が可能です。むし歯の部分と健康な歯の部分の境をしっかり識別することができるため、歯を削る量も最小限に抑えられます。削った歯は二度と元には戻らないので、できるだけ削らない治療(MI)を行い、健康な歯を長く維持することが大切です。

むし歯の進行と治療法

CO 初期のむし歯

CO 初期のむし歯
歯の表面のエナメル質がわずかに溶け、歯が白く濁ったり、色がついたりして見える状態です。自覚症状もない初期のむし歯です。歯を削ることなく、適切なブラッシングやフッ素塗布などの予防処置で改善できることが多いです。

C1 エナメル質のむし歯

C1 エナメル質のむし歯歯の表面のエナメル質が溶け、エナメル質の内部に虫歯菌が進行した状態です。茶色や黒っぽく見えたり、小さな穴が開いたりします。痛みなどの症状はないため、自分ではむし歯に気付きにくいです。むし歯部分を削って歯科用プラスチックなどで詰め物をして治療します。1回の治療で済むことが多いです。

C2 象牙質のむし歯

C2 象牙質のむし歯エナメル質の下にある象牙質まで進行したむし歯です。冷たいものや甘いものがしみて痛むなどの自覚症状が出てきます。むし歯の部分を削って、小さければ詰め物をし、大きい場合は被せ物などで治療します。

詰め物・被せ物治療

C3 神経のむし歯

C3 神経のむし歯象牙質のさらに内側にある神経(歯髄)の部分まで進行したむし歯です。何もしていなくてもズキズキと痛むなどの自覚症状が出てきます。むし歯に感染している歯髄を取り除き、根管内をきれいに消毒する「根管治療」を行い、被せ物で歯の機能を補います。歯の状態にもよりますが、完了までの治療回数は6~8回以上かかることが多いです。

根管治療

C4 歯の根のむし歯

C4 歯の根のむし歯歯の大部分が溶けて歯根にまで達したむし歯です。虫歯菌が血管に入って全身に巡ると、心臓病や脳梗塞などを引き起こす可能性もあります。歯の神経が壊死している場合が多く、一時的に痛みがなくなることもありますが、歯の根に膿が溜まると再び痛みや腫れが生じ、強い口臭も出ます。根管治療での改善が難しい場合は抜歯をせざるを得ません。抜歯後はブリッジや入れ歯、インプラントなどで歯の機能を補います。

なるべく歯の神経を残す
「歯髄温存療法」

歯髄温存療法

従来は、むし歯が神経まで達してしまったら抜髄によって神経を取り除くしかありませんでした。しかし現在は歯の状態に応じて、MTAセメントを使用し、歯の神経を温存しながら治療を行うことが可能になりました。MTAセメントは特別な歯科材料で、高い封鎖性と強い殺菌力を持ち、歯や骨を再生する作用もあります。歯髄のむし歯に感染している部分を徹底的に取り除き、MTAセメントで残った歯髄を保護することで歯の寿命を延ばすことができます。当院では、拡大鏡を用いて精度の高い歯髄温存療法を行っております。ただし、MTAセメントは適応症例が限られているため、必要に応じてご提案させていただいております。

歯の神経の役割

歯の神経の役割歯の神経(歯髄)は、歯に栄養や水分を供給し歯の強度を維持する役割や、歯の痛みや温度などの刺激を感知する役割、歯髄内の免疫細胞で細菌に抵抗する役割、第二象牙質を形成し感染から歯を守る役割などを担っています。神経を取り除く抜髄をしてしまうと、これらの役割が失われ歯の健康寿命が短くなってしまいます。歯髄温存療法によって神経を残すことで、歯の抜歯リスクを軽減し、健康な歯を長く維持しやすくなります。神経を取り除いた歯は、時間が経つにつれて黒く変色することもあるので、見た目の面でもなるべく神経を残すことが望ましいです。

定期検診でむし歯の再発を防ぎましょう

3か月に1回の検診がおすすめです

歯科医院には、歯にトラブルが生じてから行くのではなく、歯のトラブルを予防するために行くことが大切です。定期的に歯科医院に通い、歯の状態をチェックし、自分では取り除けない歯石などをきれいに除去し、正しい歯のメインテナンスを行うことで、お口の健康を長く維持することができます。歯の健康は全身の健康にも大きな影響を及ぼします。いつまでも自分の歯で食事や会話を楽しむためには、お家での毎日の丁寧な歯磨きと、3か月に1回のペースの定期検診がとても大切です。

予防歯科